みなさん、こんにちは。
ごりぱちです。
30歳で、とある公立中学校に講師として勤務している私ですが、この記事では僕のお給料について、全て暴露しています。
中学校へ赴任する前、僕は「常勤講師 給料」と検索しまくったのですが、全く有意義な記事に辿り着くことができなかったので、「常勤として働くんだけど、給料って正直どのくらいなの?」「教師ってどれくらい給料もらえるの?」と疑問に思っている方にとって、少しでも有益だと嬉しいです。
では、早速、レッツゴー!!!
⬇︎常勤講師として2ヶ月働いてみた正直な感想。
手取りは驚異の20万円!!!
結論から書いていきますね。
額面:264,368円
手取り:205,309円
少ねえ!!!!!!!!!!
まじで少ない!!!!!!!!!!!
給料が低い!!!!!!!!!!!!!!
ちなみに、これ、住民税が引かれていない状態です。住民税が引かれたら、手取りは20万円を下回るでしょう。。。
うぎゃああああああああああああああああああああ
東京で働いていた時、大学院卒業後、スタートアップで働いた時、27歳で手取りは40万円を超えていたので、実質お給料はその時の半分に。。。
正直、手取りで25万円くらいもらえると思ってました。
「30歳だし、大学院卒だし、仕事色々やってきたし。」って、甘い考えを持っていました。
公務員の世界に、そんなものは関係ありません。
関係あるのは、職位と年齢です。
職位で言うと、僕は教諭ではなく講師です。
教諭の方が職位が高いので、給与水準も講師より高いです。
そして年齢。僕は30歳。公務員だとまだまだペーペーです。
平社員中の平社員です。
もちろん、この給料を高いとみるか、低いと見るか、それは人それぞれですが、僕にとっては予想以上に低いものでした。
しかし、経験の方が大事だと考える人間なので、任期の2年が終わるまで、コツコツ頑張りたいと思います。
常勤講師の給料の内訳!!!
さて、額面26万円の内訳を見ていきましょう。
・給料月額=239,200円
・通勤手当=12,400円
・教職調整額=9,568円
・義特別手当=3,200円
こういった項目でお給料が形成されています。
ちなみに、「教職調整額」というは、以下の通りです。
今から50年も前(半世紀前!)の1971(昭和46)年に制定された「給特法」に定められた、教員に一律で支払われる「教員が《自発的》な勤務超過を行うことを想定して支払われる手当」のことです。
◯正式には「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」といいます。
要するに、月の残業代ですね。
教師の定時って、午前8時から午後4時半くらいなんですよ。
でもね、大多数の先生は、朝7時すぎに学校来て勤務開始して、部活で午後7時まで強制的に学校にいて、そこから自分の仕事したりするんで、毎日12時間くらい普通に働いているんですよ。
週5日、毎日3時間残業したとして、月の残業時間は60時間をゆうに超えます。
それに対する残業代が、1万円いかないんです。
もうね、労働基準法を大きく逸脱してますよ。これは。おかしいよ。頭が。
残業代、時給換算したらね、時給166円なんですよ。
もうね、だめだよね。これはね。
それともう一つ。「義特別手当」というのは、教員に優秀な人材を確保するため1972年に成立した「人材確保法」により創設された手当らしいんですね。
優秀な人材を確保するための金額が、月にたったの3,200円なんですよね。
「誰が来るねん!!!!」
って話ですわ。ほんまに。意味わからんわ。
強制的に消えていくお金たち
さて、額面で26万円ほどあったお金ですが、手取りまでに6万円近く消えています。
一体何に消えているのでしょうか?
給与明細から抜き出してみました。
・共済長期厚生掛金=21,790円
・共済長期退職掛金=1,950円
・共済短期掛金=10,312円
・所得税=5,270円
・各種送金額=28,850円
これらの金額を合計すると、凄まじい金額が消えていることが分かります。
厚生掛金は年金ですし、共済短期掛金は保険料なので分かります。
僕が気になったのは、「各種送金額」という謎の項目です。これで、月に3万円近く抜かれてます。
一体これはなんなのか!!!!
調べてみたら、こんな内訳になっていました。
・職員クラブ=2,000円
教職員が必ず加盟しなければならないものらしい。謎。
・教育活動=500円
何に使われているのかさっぱり分からない。謎。
・旅行積み立て=3,000円
職員旅行の積み立て費用。「え、行きたい人だけが行くんじゃないの?てか、普通会社が持つものじゃないの?」という疑問しか出てこない。謎。
・PTA費=3,350円
なんの費用か分からない。謎。
・給食費=4,500円
お昼ご飯代金。これは納得。
・修学旅行費=15,550円
僕は三年部所属なので、修学旅行がある。その費用を積み立てている。
ちなみに、修学旅行費は、後で帰ってくるらしい。
支払い金額の80%で。
「ん?修学旅行って学校行事ですよね?全額、学校側が負担するんじゃないんですか?」という質問に対し、「でも、これが普通だからねえ。」との回答が。。。
と言うことでですね、「各種送金」の大半は意味不明のものばかりでした。謎に包まれた約3万円が毎月消えているんですよね。もうこれはね、アレですね。
アレです。
時給換算してみた結果
教員をやっていて、一番やってはいけないことランキングダントツの一位となっているのが、「給料の時給換算」です。
ということで、早速やっていきましょう。
1日の労働時間=12時間
部活の労働時間=毎週4時間
月の労働時間=(12時間×22日)+(4時間×4日)= 280時間
月の手取り給料=約20万円
時給=770円
でました!時給800円を割り込み、700円台に突入です!!!
「公務員は楽で良い。」という言葉は明らかに当てはまっていないことが良く分かりますね。
教員の奉仕精神に頼りすぎ問題
「教員の仕事の効率が悪い」「ICT時代だからプログラミング教えろ」「英語も教えろ」「公務員だから給料が安定してて羨ましい」などなど、教員に対して批判も、要望も多い時代です。
それでも、なぜ教員として働く人がいるのでしょうか。
なぜ、彼らは毎日ヒーヒー言いながらも、「子供たちのためだから」と頑張れるのでしょうか。
それは、「教員たちが、心の底から子供たちの幸せを願っている。」と思っているからだと、僕は思います。
僕は、めちゃくちゃ驚きました。教員の皆さんの優しさに、奉仕精神に、忍耐力に。
「大変なことは多いよ。けど、その分やりがいもあるし。子供のことを考えたら、キツくてもやってしまうよ。」
「給与水準が低かったり、労働環境がよくないこともなんとなく分かってる。けど、僕がやらないと。」
頭があがりません。涙が出ます。
奉仕精神で溢れているが故に、国民性も関係しているのかもしれませんが、どれだけ負担が増えようとも、現場の先生たちは頑張ろうと努力しています。
残業代が少なく、作業量を増やしながら働き方改革を叫ぶ今の教育制度は、正直言って、現場の教員に甘えすぎだと思います。
てか、教員のことを舐めてると思います。
「言えばやるだろ。あいつらは。」
そう思っているようにしか見えません。
給料を上げないと、未来はない。
「教員の数が少ない」「質が低い」
その原因はなんですか?
現場の教員に甘えてきた結果である「過酷な労働環境」と「安すぎる給料」にあるんです。
質の良い教員を増やしたいんなら、素直に給料をあげてください。
労働時間を少なく出来るよう、やるべきことを絞ってください。部活の義務を外してください。
日本の未来を思うなら、まず教員の給料を上げましょう。労働環境を良くしましょう。
そんなことさえやらないのであれば、この国に未来はないでしょう。
⬇︎教員として二ヶ月働いてみた感想をまとめています。