資本主義とは搾取システム? 先進国は途上国から搾取しないと成り立たない事実。

公開日:2019年7月27日
     
 資本主義,システム ,金融,不平等  
   

こんにちは。

ごりぱちです。

約5ヶ月間旅をした中南米を離れ、ヨーロッパ入りをしたとある日のことです。

妻「ヨーロッパきたし、服もボロボロになってきたし、新しいの買わない?」

僕「いやあ、ヨーロッパだよ?物価高いから洋服も高いんじゃん?」

妻「だよねえ。でも中南米でも買えなかったし。。。」

僕「そうなんだよねえ。意外と洋服高かったもんね。。。」

そう、僕たちは洋服で困っていました。

中南米は、日本や欧米よりも物価が安いところが多く、「洋服も安く買えるだろ!」と思っていたのが、安かったのはご飯だけで、洋服や靴などは日本と同じ感覚の値段がしていたので、全くもって手が出ませんでした。

結局、中南米で購入したのは、現地の古着屋さんで安く売られていたものだけです。

妻「とりあえず、洋服探してみようよ!」

僕「いやあ、どうせ高いよ。。。」

しぶしぶ洋服を見にくと、、、

あれ!安い!なんだかとっても安い!中南米より安い!なんで!どうなってるの!!!

僕と妻は、2人でびっくりしてしまいました。

*ちなみに僕らはドイツのお店でびっくりしました。

僕「なぜ、こんなにも安いのか。。。」

ということで、妻が上機嫌で服を選んでいる間に、僕は洋服の原産国のタグ(made in ○○の部分ね)を調べることにしました。

すると、当たり前のことですが、世界の貧しい国の名前がずらっと並んでいます。

僕「労働力が安い国で作って、先進国で安く買える。でも、労働者がいる途上国では、なぜか先進国より高く洋服が売られている。意味がわからない!!!どうなっているんだ!!!」

ということで、今回は、「なぜ先進国の方が洋服が安く買えるのか?資本主義の搾取システム」について考えていこうと思います。

では、レッツゴー!!!

*今回は、「Primark」,「Mango」, 「Zara」の3店舗でタグを調査しました。

⬇︎ベネズエラの金融危機の生活を、現地の人に聞きました。

⬇︎メキシコの貧困の根底にあるマフィアの存在についてまとめました。

資本主義の一例① Primarkの場合

Primarkについて

Primarkとは、アイルランド発の激安ファストファッションブランドです。

正直、ここに行くと金銭感覚狂います。

Tシャツ1枚2ユーロ(250円程度)、パンツ3枚で3ユーロ(約400円程度)などなど。

まじで安いです。

▶︎今、ロンドンで一番熱い!!激安ファッション店「プライマーク」 by LINE トラベル

では、Primarkさんの商品の原産国を見ていきましょう。

生産国一覧

▶︎カンボジア、バングラデシュ、ミャンマー、中国、ベトナム、パキスタン、インド、トルコ

以上となります。

やはり賃金を抑えるために、人件費が安く済む国で作られていますね。

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資本主義の一例② Mangoの場合

Mangoについて

Mangoは、バルセロナで創業され、ZARAの最大のライバルとなっています。

おしゃれな洋服が、かなりお得なお値段で購入できるため、「高く見えるけど実は安い!」洋服が目白押しです。

こちらも、スカートが一着10ユーロ程度、シャツも1枚10-15ユーロ程度と、かなり安め。

▶︎ZARAのライバル、MANGOをご存知ですか? by New standard

生産国一覧

▶︎トルコ、モロッコ、カンボジア、ベトナム、バングラデシュ、インド、中国、ミャンマー、パキスタン

以上となります。

こちらも、やはり賃金を抑えるために、人件費が安く済む国で作られていますね。

ほぼ同じ顔ぶれです。

資本主義の一例③ Zaraの場合

Zaraについて

Zaraとは、スペインのアルティショアという小さい町で生まれたファッションブランドで、年商3兆円を超える(車メーカーのマツダと同じくらい)大会社です。

個人的に、洋服はユニクロさんとZARAさんで固めてあるので、非常にお世話になっております。

こちらも、見た目からは想像できないくらい安く値段設定がされており、世界中で人気のブランドです。

▶︎創業の地を守り続けるZARA、拡大する本社はスペインの小さな市を劇的に変えた by BUSINESS INSIDER

生産国一覧

▶︎モロッコ、トルコ、中国、バングラデシュ、ポルトガル、インド、スペイン

以上となります。

初めて、ポルトガルやスペインといった EU加盟国が入ってきました。

ただ、やはり人件費の安い国で作られた商品がほとんどです。

また、Zaraは業界内でも異端の広告手法で有名です。

なぜなら、Zaraは広告費を全予算の0.3%しか使っておらず、業界内の平均(全予算の3-5%)の1/10程度にも関わらず、ファストファッション界の王者として君臨しています。

▶︎世界トップクラスのアパレル 業界異例、ZARAの経営戦略とは? by PILES GARAGE

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なぜ途上国より先進国の方が安いの?

3つとも、生産されている国の顔ぶれは全く一緒です。

安い価格で購入できるのは、生産されている工場の人件費が安く済むからでしょう。

これがもし、人件費の高いドイツやフランス、日本の工場で生産されているとしたら、5-10倍の金額を払わないと利益が出ないはずです。

しかし、僕は不思議に思いました。

「先進国の方が、中南米のように少し貧しい国よりも安く洋服が買えるのはなぜなんだ?」

そう、最初に言ったように、僕たちは中南米で洋服を思うように買えませんでした。

なぜなら、価格が高かったからです!!!

もちろん、場所にもよると思いますが、ローカルの人が行く小さなショッピングモールや、商店街のお店でも、なぜか高かったのです。

その時、タグにはmade in mexicoや、made in chileと記載してあり、自国の工場で生産された服を売っていました。

なんだか、とても変な感じがしました。

これは一体どういうことなんでしょう?

資本主義は貧しい国がいないと成り立たない搾取システム

世界中で資本主義が進んだことによって、変な歪みが生じてしまいました。

今回の場合では、経済力が低い国の人件費で生産された洋服は、先進国で安く叩き売られています。

しかし、中南米では、現地の工場で生産された洋服は、さらに賃金の安い国で生産された洋服よりも値段が高くなってしまいます。

この結果、国内生産されたものは、貧しい国で生産された製品に価格競争で負けてしまい、どんどん産業は衰退してしまいます。

これは、日本の農業でも同じです。

安い輸入品が入ってくることで、値段が少し高い国産が買われなくなり、産業が衰退してしまいます。

でも、これってなんだかおかしいです。

なぜなら、このシステムは、「貧しい国がいないと成り立たない」状況にあるからです。

貧しい国があり、人件費が安いからこそ、先進国では安い洋服が買えています。

しかし、もし、貧しい国がなくなったらどうなってしまうんでしょう?

もちろん、安くは買えなくなります。

当たり前のことです。

でも、もし、私たちが「とにかく安いものが欲しい!」と反応し続けたらどうなるでしょう?

きっと、不正に低い賃金で働かせるような工場が出てくるでしょう。

とあるドイツ人がこう言っていました。

「僕はファストファッションのような安い商品は買わない。その商品を買うことは、汚い資本主義に賛成することになるからだ。」

なんとも、考えさせられる話です。

「貧しい国があるからこそ、今の資本主義は成り立ち、先進国は優位な立場にたち続けている」

こんな搾取システムからは、早くおさらばしたい。

いや、こんな搾取システムからは、必ずおさらばしなければならない。

そんなことに気付かされた、買い物時間でした。

⬇︎ベネズエラの金融危機の生活を、現地の人に聞きました。

⬇︎メキシコの貧困の根底にあるマフィアの存在についてまとめました。

今回はこれまで!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

また次回お会いしましょう!

 
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