こんにちは。
ごりぱちです。
皆さんは高橋まつりさんを覚えているでしょうか?
電通による長時間労働によって自殺に追い込まれた20代前半の前途有望な女性です。
月の残業時間が100時間を超え、考えられないような働き方をさせられていたようです。
近い年齢の方が、自殺をしてしまうことを考えると、胸が痛くてたまりません。
そして昨日、高橋まつりさんに長時間労働をさせたとして起訴されていた元上司に対する判決が出ました。
「不起訴相当」
不起訴です。
「同様の違法な長時間労働が全社的に行われていて、会社という組織の中で、個人ができる対策は限られていた」ということで、お咎めなしです。
訴えられた上司は前科などつくわけではなく、本当に何もないんです。
僕はこれに、ものすごい衝撃を受けたのと同時に、怒りが込み上げてきました。
去年の10月には、法人として電通に罰金50万円の支払いが命じられました。
人の命がなくなったのに、50万円の罰金で済んでいます。「どないなっとんねん」という話です。
なんでこんなことになるのか、あまりにも不思議だったので、労働法と照らし合わせながら「罰金50万円と不起訴相当」に関して調べてみました。
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あまりにも軽い電通への処罰
この事件、電通さんは罰金50万円と不起訴相当で終わっていました。
あまりにも軽すぎやしませんか?
今回の事件は「従業員を規定の上限時間を超えて残業させた点に対する処罰である」ということを認識しないといけません。
あくまでも、「労働基本法に違反してますよ。」という点に対して判決を下されています。
この事件は、1人の命が失われているため、そこに焦点が当てられていると思いきや、
「死という結果は直接的に会社が関与しているわけではない」という判断のもと、問われていません。
さて、本題の「労働基本法に違反してますよ。」という点に関してですが、ここで労働基本法に違反した場合の罰則をみてみましょう。
「6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金」
これだけです。
僕ら会社員は、めちゃめちゃ残業させられて、どんだけ人生狂わされたとしても、該当するのはこの項目なんです。
めちゃめちゃショックでした。
ものすごく分かりやすく弁護士の方が電通事件についてまとめているサイトがあるので、もっと法律的な観点に興味がある方はこちらからどうぞ。
・なぜ電通はたった罰金50万円なのか?違法な残業命令・残業代不払いに対する労基法上の罰則・ペナルティまとめ(弁護士が執筆)
また、「不起訴相当」に関してですが、2017年10月時点で、管理職個人について東京地検は、「過去の同種の事件の処分内容を踏まえて処罰を求めるほどの悪質性は認められない」と判断し起訴猶予としました。
そして昨日、「同様の違法な長時間労働が全社的に行われていて、会社という組織の中で、個人ができる対策は限られていた」ということで不起訴が決定しました。
「過去の同種の事件の処分内容を踏まえて処罰を求めるほどの悪質性は認められない」
法律ってなんのためにあるんだろうって思っちゃいました。
「過去の事例に沿うと、処分を求めるほどの悪質性が認められない。」
どうやったらこんな判断が下せるのか、僕には分かりませんでした。
*弁護士の友達に話してみると、彼はこう話してくれました。
「法律は、弱い者を守るためにあるんじゃない。社会の秩序を守るために存在しているんだ。」
なんとなく腑に落ちたのと同時に、「結局、強く大きいものが勝つんだな」と残念な気持ちになりました。
電通事件から考える会社の存在意義とは。
今回の事件を通じて、「会社員の立場って、めちゃ弱いじゃん。」と心底思いました。
僕たち会社員は、労働契約書という紙1枚で会社と契約し、1日8時間労働・週休2日・福利厚生など、諸々の条件に双方が合意して、毎月25日のお給料のために、日々働いています。
残業をしても、上司に怒鳴られても、歯を食いしばって頑張っている方もいると思います。本当に尊敬しています。
だからこそ、めちゃめちゃムカつくんです。
必死に現場で頑張っている人たちが仕事を通じて鬱や、最悪の場合、死に至った場合でも、会社や管理職にはほとんどお咎めがないという今の状況が。
必死に働くのがバカバカしくなってきます。
「結局、会社員は搾取の対象だ」って思われても仕方がありません。
人を異常に働かせて、ストレスの中に追い込まないと会社が成長しないのであれば、そんな会社は無くなった方がマシです。
「君の成長のためだ。やりがいがある。」
こんな言葉で誘い込んで、人の成長意欲を逆手に取り、バリバリ働かせるのは、もはや詐欺師でしか思っています。
もちろん、会社を切り盛りする側として、こういう思考になるのは理解できます。
なるべく人件費を抑え、生産効率を増し、売上・利益を伸ばす。当たり前です。
だけど、なんのために、会社員に負荷をかけて会社を大きくするんでしょうか?
「株主のため」という模範解答じゃなく、本来、会社は、「より良い社会を作る」ために存在していると、僕は信じています。
より良い社会を作る会社に勤める人がより良い人生を歩めないのであれば、それはどこかおかしいのです。
綺麗事かもしれませんが、会社に関わる人全員がハッピーでないのであれば、その会社の存在意義は失われると思っています。
高橋まつりさんの事件は、本当に心が苦しくて、怒りも湧いてきて、いろんな感情を引き起こす結果となりました。
これを機に、少しでも生きやすい社会に近づけるよう、僕も精進しようと思えました。
高橋まつりさんのご冥福を心から祈ります。
⬇︎世界各国の制度を踏まえて、理想の会社像を考えてみました。
今回はここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次回お会いしましょう。
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