こんにちは。
ごりぱちです。
先日、とある離島に教員として勤めている方に、「離島が抱える教育課題」について話を聞きました。
話を聞いているうちに、「離島が抱える教育課題」が、未来の日本を象徴しているかのように聞こえてきてしまい、なんだかとっても怖くなりました。
この記事では、「離島が抱える教育課題」「未来の日本が抱えるであろう or すでに進行している課題」について、僕が感じたことをご紹介していきます。
では、レッツゴー!!!
離島が抱える教育課題とは?
離島が抱える教育課題、それは「教育に対する関心の低下」です。
離島で育つ子供の中で、東京・大阪・愛知・福岡などの都市圏の大学へ行く人は、学力的に高い子たちのみです。
そして、島から出て行った人たちは、そのほとんどが島へ帰ることはありません。
その結果、何が起こるかというと、「学力の負のスパイラル」です。
お話を聞いた教員の方は、「島内の学力が、年々すごいスピードで低下している」と話していました。
教員「島から出ていくのは学力的に高い人たち。ということは、島に残るのは比較的学力が低い人たちです。学力があまり高くない家庭では、そもそも子供の学力に関心を持つ人の割合も、総じて低くなります。」
教員「子供の教育に対する親の関心が、とても低く感じています。”勉強ができなくても特に問題ない。” ”大学進学する必要がない”と断言する人も、一定数以上います。」
そもそも、大学進学率が50%程度の日本なので、「大学への進学 or not」は自由選択なのですが、彼が最も心配していたのは次の点でした。
教員「最も恐ろしいのは、経済の劣化と社会階層の固定化、それに伴う教育環境の格差拡大です。」
教育課題が生み出す格差社会とは?
教員「島に残る人たちの学力低下に伴い、島の経済圏も大きく低下しました。島の平均月収は手取りで20 万円以下で、生活保護受給者家庭の生徒数も、クラスで1-2割ほどいます。」
教員「島内で教育熱心な家庭は、島に残っても仕事がないことは明白なので、都市圏の大学へ行かせるようにします。そのために、オンライン家庭教師など、教育にお金をかける傾向があります。」
教員「島内で教育環境にお金を割けるのは、デジタル系の自営業をしている方や、何かしら資産を持つ人たちだけです。普通の人は、子供の教育にお金をかけることはできません。」
教員「学力的に優秀な人たちから見たら、島内において、魅力的な仕事がない。そして、十分な稼ぎが稼げないが故に、島を出ていくのです。決して、島が嫌いなわけではありません。島に留まって、経済的に困窮するのであれば、島から出ていく決断をするのはごく自然なことです。」
教員「さらに、島内の教育環境を憂慮して、島から出て行ってしまう家族も増えてきました。その反面、65才以上の人口は40%を超えてしまっています。もう、経済を活性化しようにも、それを実現できる人材がどんどん流出してしまい、八方塞がりになってきているのです。」
日本の未来はどうなるのか?
僕はこの話を聞いていて、ゾッとしてしまいました。
なぜなら、すでに僕の周りの友人の中には、日本から脱出した人たちが何組もいるからです。
「日本にいても稼げない。もっと稼げるアメリカ・香港・シンガポールにいくよ」
「子供の教育環境として、日本はあまりにも閉じすぎているし、遅れている。だから、日本にはもう住めない。」
「老人だからの国で、負担しか増えない理不尽な国に留まっていられない。」
こういう発言をする人たちは、総じて社会的にエリートと言われている人たちです。
日本に住んでいても、一定水準以上の生活が保証されている人たちです。
しかし、そういう人の方が危機察知能力が高いのか、日本を離れていく傾向があります。
先ほどの離島の話と、切り離せるものではありません。
高齢化、経済の停滞、教育環境の悪化など、日本全体を先ほどの離島とみなした場合、すさまじくリアルな日本の近未来のように聞こえてきました。
教育に力を入れない結果、まず教育そのものに関心を失う層が現れ、それに伴って経済も失速する。
教育とは国の基盤です。それにもかかわらず、日本はGDPの約3%しか公教育に予算を割いていません。国民一人当たりの教育費に換算しても、ほとんどの欧州諸国を下回っています。
⬇︎日本の公教育が抱える問題を一読することができます。
そして経済的にも、GDPだけを見ると世界第3位と、聞こえはいいですが、国民一人当たりに換算した途端、世界第26位となります。これは、経済危機と騒がれているイタリアと変わらず、韓国ともほぼ一緒です。
▶︎世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF)
要するに、日本は世界の中で、一人当たりの収益に直すと、相対的に貧乏になってきているのです。ましては、教育にお金をどんどんかけなくなっていっているのです。
そら、さらに稼げるところ、教育にお金をかける国に脱出したくなる気持ちも分かります。
⬇︎こんな手引書も出ています。
今できることは何か?
これらの情報を踏まえた上で、僕たちにはなにができるのでしょうか?
個人として、できることは、稼ぐ能力を身に付けることだと思っています。
お金を稼げば稼ぐほど、税金として国家の予算が潤います。
起業をしたら、雇用を増やすことになり、地域の経済を活性化することができます。
「国の補助や助成金に頼らないメンタリティー」
福沢諭吉さんでいう「独立自尊」
それを個々人で養っていく意識を持つことが、まず個人レベルでできることだと考えています。
▶︎独立自尊の意味
⬇︎現代にも通じる、混乱した世界を生きるヒントが隠されています。
僕も、その意識を持ちつつ、より具体的な答えを探す手がかりを見つけるために、Teach for Japanのフェローとして、2021年4月から、教員となることにしました。
「教育は国家の柱である」
その思いを胸に、「よりよい日本、よりよい世界に向けて、なにか貢献できる生き方ができたらいいな」って思いながら、日々生きていきたいな。
では、今回はここまで!
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!
また次回お会いしましょう!
[email-subscribers-form id=”1″]