こんにちは!
ごりぱちです。
現在、Teach For Japanの9期フェロー候補生として、2021年4月から常勤講師として教育現場に立つための研修の真っ最中です。
▶︎Teach For Japanのフェローシッププログラム
▶︎「講師」と「教諭」ってどう違うの?~「講師」という働き方~
▶︎NPO法人と教育委員会・学校連携による、代替教員免許状の活用事例について
Teach For Japanに参加する中で、「Teach For Japanの知名度がまだあんまりない。」「どんな人たちが参加しているのか分からない。」という声をもらったので、Teach For Japanへ参加しているメンバーをブログで紹介しています。
今回ご紹介するのは、大学卒業後、消防士・バリスタ・SEと多様なキャリアを経験した高橋教彰さんです!
教育分野に関心を持った理由、Teach For Japanで実現したいこと、将来のビジョンなど、様々なトピックを熱く語ってもらいました!
多様な社会人経験をお持ちの方で、異色の経歴を誇る高橋さんのお話は、進路に悩む方でも必見です!
イケメン・爽やか・真面目・情熱的と、凄まじいほどの好青年である高橋さん!こんな人が同期にいるだけで、僕はとても心強く感じました。
Teach For Japanに興味がある方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです!
では、レッツゴー!!!
⬇︎Teach For Japan創設者である松田さんの熱い思いについて知ることができます。
⬇︎日本の公教育が抱える課題について簡潔にまとめてあります。
高橋教彰さんの教育に対する想い

【経歴】
①上智大学法学部卒業
②消防士として2年間勤める
③オーストラリアへ1年間ワーキングホリデーへ行く
バリスタとして働く
④SEとして働きつつ、Teach For Japanのフェロー候補生として研修を受ける
人生で大事にしたい考え
「世界には多様な生き方や価値観がある。人生は一度きりなのだから、今がキツかったら、我慢せずに逃げることだって、立派な選択肢の一つである。」
希望職種:小学校 or 中学校の英語教員(ちょっと悩み中)
教育分野へ関心を持ったきっかけ
Q. どんなきっかけで教育へ関心を持つようになったのですか?
私はこれまで、国や仕事を問わず、その時々で自分がやりたいことに挑戦してきました。
そんな私の過去を振り返ると、数え切れないくらいの方に親切にしてもらった記憶しか出てきません。
一番初めの仕事だった消防員。二年間という短い期間ではありましたが、自分の人生の根底を震わせるような経験を積むことができ、過酷な現場の中で、たくさんの方々に支えられ、充実した時を過ごすことができました。
その後、オーストラリアへワーキングホリデーに行き、一年かけて、バリスタになるために学校へ行ったり、カフェで働いていました。
英語もままならない外国人である私に対して、たくさんの人が親切にしてくれ、彼らの優しさに幾度となく助けられました。
未知の世界で、右往左往している私を、心優しい人たちが道案内してくれたのです。
これまで自分は、とにかく自分の想いにしたがって「見たことのない世界に飛び込みたい!」気持ちしかありませんでした。
しかし、数え切れない人たちの優しさに接してきた私は、こんな考えを持つようになりました。
「そろそろ、他の人に対して、価値を提供できる人間にならないとダメだな。」と。
私がこれまで生きてこれたのは、やりたいことを精一杯やってこれたのは、数え切れないほどの人たちが支えてくれたからこそです。
これまで受けた恩を、私もこの社会に還元したいと思っています。
次の世代にである子供たちに対して、自分がへんてこな道を歩んできた分、そこで経験したこと、学んだことを伝えていきたいと考えています。
Q. なぜ、教員という仕事を選んだのですか?
私が教員を選んだのは、学校の特殊性にあります。
普通、何かを学ぶ場合、学ぶ意思がある人と学校側の需要と供給がマッチすることで、学校は成り立ちます。
しかし、義務教育である小学校・中学校の場合、日本人は避けて通れない仕組みになっています。
どんな人でも、基本的には小学校・中学校には通わないといけない特殊性があります。
私自身、そんなに学校が好きなタイプではありませんでした。
学校という環境が、とても閉鎖的に思え、とても窮屈な思いをしていたことを覚えています。
そんな思いをしていた高校時代、映画好きの友人の影響で、数え切れないくらいの映画を見ました。
最新の人気映画や白黒映画まで、様々な文化や価値観に触れることができました。
それがきっかけとなり、海外に興味を持つことができ、日本以外の世界について知ることができました。
目の前の世界以外にも、広い世界が待っている。
その事実を知ることで、閉鎖的な学校環境にも耐えることができました。
私は、これまでの経験を通じて、人の数だけ生き方があり、価値観があり、仕事があり、住む場所があることを学んできました。
そんな僕の経験を最大限発揮できる場所、還元できる場所が、義務教育を行う学校だと信じているので、教員として働くことを決めました。
Teach For Japanを選んだ理由

Q. 教育関連の団体はたくさんありますが、その中からTeach For Japanを選んだ理由はなんですか?
そもそも私がTeach For Japanを知ったのは、インターネットで教員免許について調べていた時です。
通常だと、教員になるためには教員免許を撮り、教員採用試験に合格する必要がありますよね。
しかし、免許のない私にとって、その道は最短でも3-4年はかかりそうで、頭を悩ませていました。
そんな時、Teach For Japanの臨時免許制度について知り、「これだ!」と思い、すぐに応募することになりました。
▶︎NPO法人と教育委員会・学校連携による、代替教員免許状の活用事例について
Teach For Japanを見つけてから応募するまでのタイムラグはほとんどなく、すぐに応募を決意しました。
私は現在27歳なのですが、個人的に「30歳までに自分の道を確立したい」という思いを持っています。
30歳までの残り時間を考えると、悩む間もなく、すぐに応募することは自然の流れでした。
もちろん、教育に関わる上で、教育系の一般企業への就職が頭をよぎることはありましたが、今後教育界に携わる上で、自分がどんな専門性を高めていくべきなのかを知るためには、学校現場で経験を積むことが最も近道になると考えたので、現場へいち早く行く決意をしました。
Teach For Japanの魅力①
私にとって、Teach For Japanの魅力として一番初めに考えられるのが、やはり免許がない場合でも、臨時任用免許状を発行してもらい、学校現場で働くチャンスを得られることです。
▶︎NPO法人と教育委員会・学校連携による、代替教員免許状の活用事例について
教員免許を取るために必要な時間的コストを考えると、Teach For Japanの制度を用いて現場に行くことは、私にとって非常に魅力的でした。
まだ経験したこともない仕事の免許を得るために、2-3年間の時間を費やすより、実際にTeach For Japanのフェローとして現場に行くことで、現場を知った上で、働きながら通信で免許を取る可能性だって大いにあります。
多様な選択肢を持つことができるのは、社会人経験のある私にとって、かなり重要なことでした。
Teach For Japanの魅力②
もう一つの魅力として挙げられるのが、Teach For Japanの持つコミュニティです。
私が教育分野が面白いと思っている理由の一つに、「どんな人でも教育に対して思うことがある」というのがあります。
政治や経済に関して、深く議論する人はそんなに多くないですが、教育に関してだけは、ほぼ全国民が、何かしら意見を持っています。
だからこそ、様々なバックグランドを持つ、教育に情熱を持つ人々が集まるコミュニティで生まれてくる意見やビジョンに対して、強い関心がありました。
「普通の教育系の大学では遭遇することもないような多様な人材の中から、現段階でのベストな教育の形を抽出できるのではないか?」という期待もあります。
さらに言えば、21世紀の教育スタイルは、これまでの一般的な教育スタイルでは適応できない可能性が指摘される中で、Teach For Japanの人たちがどんな変化を起こすのか。
「それをこの目で見てみたい。自分のその一員になりたい。」と思えるようになりましたね。
Teach For Japanの2年間でやりたいこと

Q. Teach For Japanのフェローとなった際、教育現場で行っていきたいことはありますか?
正直いうと、まだ悩んでます。
明確に「これだ!」というのはまだないんですが、伝えたいことはあるんです。
私が消防で働いている時、不慮の事故・理不尽な事故によって、一瞬で人生が変わってしまった人と数多く接してきました。
そんな理不尽な人生を送るしかない人たちとは裏腹に、オーストラリアでのワーキングホリデーでの経験を通じて、自分なりの生き方を貫き、楽しくやっている人たちの存在も知ることで、こんな考えを持つようになりました。
”人生は一度きり。世界中にはたくさんの人がいて、多様な仕事・価値観・住む場所がある。だからこそ、今がキツかったとしても、素敵な場所は世界中にあるのだから、目の前の現実に我慢することなく、逃げてしまってもいいんじゃないか?”
「周りに迷惑をかけられないから、現実から逃げるわけには行かない!」という意見があることも分かります。
しかし、私はこうも思うのです。
”迷惑をかけたとしても、それはお互い様。迷惑をかけたと思うのなら、他の場所で人に親切して、バランスを取ればいい。”
学校という閉鎖的な環境にいて苦しんでいる生徒・教員の方、地域の方に対しても、「逃げるという選択肢は、全く恥ずかしいことではない。立派な選択の一つであり、そういう選択肢があることを知っていてい欲しい。」ということを、伝えていきたいと考えています。
Teach For Japanに対する感想
Q. Teach For Japanでの研修が始まって3ヶ月程度たちましたが、今の率直な感想を教えてください。
Teach For Japanのメリット
Teach For Japanのフェロー候補生として研修を受ける中で確信しているのが、Teach For Japanが持つ最大の価値はコミュニティにあるということです。
週に一回のオンライン研修や、月に一回の集合研修は、確かに勉強になります。
しかし、その情報自体は、自分で学ぼうと思ったら学べることでもあります。
ただ、Teach For Japanに集まる多様な価値観、バックグランドを持つ人たちと知り合える環境は、本当に貴重なものであり、私にとってはかけがえのない財産になっています。
教育現場に立った時も、同じ志を持った同期がいることは、メンタル的にも相当の支えになると思っています。
Teach For Japanのデメリット
ただ、どんなに素晴らしいコミュニティに所属していたとしても、その価値を最大限生かせるかどうかは、どれだけ自律的に行動できるかに左右されます。
ただ単純に、Teach For Japanの研修を受けるのみでは、コミュニティに参加しているメリットを活かしきれないと感じています。
職員の方が「学びのコントローラーはフェロー候補生たちにある」とおっしゃっていたのですが、まさにその通り。
定期的な研修の他にも、自主的に行う勉強会や輪読会を通じて、自分たちが主体となって学んでいくことが求められます
提供してくれるもの、それだけを受け取っているだけでは、決して十分とは言い切れない側面もあると思っています。
Q. どんな人がTeah For Japanに向いていると思いますか?
教育に関心がありつつも、教員免許がなくて悩んでいる人に対して、Teach For Japanを強くお勧めします。
先ほども申し上げましたが、臨時任用免許状を発行してもらえるシステムは、本当に魅力的なので。
▶︎NPO法人と教育委員会・学校連携による、代替教員免許状の活用事例について
また、多様なバックグランドを持つ、教育に強い関心がある人と繋がりたいと思っている人にとってもお勧めです。
こんな熱いコミュニティに所属できるチャンスは、なかなかないですからね。
それと、欲を言えば、自分で学ぶことができる人、学ぶ意思がある人の方が、よりコミュニティを効率的に活用できると思います。
手取り足取り面倒を見てくれるようなイメージを持っている場合は、すぐにでもそのイメージを無くした方がいいと思います。笑
小学校教員か、中学校教員か
Q. 小学校教員か中学校教員、どちらを志望していますか?
正直いうと、そこも少し迷っている部分ではあります。
臨時任用免許だと、基本的には小学校の教員、もしくは中学校の英語教員になれる可能性があります。
もともと、Teach For Japanに応募した際の志望動機は、「英語を知ることで、視野が広がり、逃げられる場所があることを教えたい。海外での生活もあるという選択肢を与えたい。」というものでした。
そして、私がこれまで経験したことを還元できるのは中学校の英語教員だと思っていたので、小学校の教員という選択肢を最初は考えていませんでした。
しかし、Teach For Japanに入り、色々学ぶ中で、学級全体を運営できる小学校の教員に対する魅力も感じ始めました。
ただ、小学校教員としてのビジョンを考えたとき、中学校の英語教員としてビジョンを考えたときと比較して、自分の考えがうまくハマらないようなイメージを持ちました。
私が生徒に伝えたいことは、「英語を知ることで、世界の見え方が変わる。」ということです。
「英語」という新しいものに触れ、生徒の選択肢が増え、考えもつかないような新しい道へ進む。
そんな機会を提供したいと思っています。
私自身、英語に触れたことが、人生を大きく変えるきっかけになったので、「中学校の英語教員がいいのでは?」という考えに、やっと落ち着くようになりました。
ただ、最後までどうなるかはまだ分かりませんが。笑
Teach For Japanの後のキャリアについて

Q. Teach For Japan終了後のキャリアのイメージはありますか?
現段階では、正直何も分かりません。
現場での経験を通じて、考えが変わることも普通にあり得ることだと思います。
どんな未来が待っているのか、誰にも分からないので、決めつけるようなことはしたくないですね。
なので、とにかく目の前のことに集中したいです。
全力投球で、生徒たちに向き合っていきたいと思います。
Teach For Japanを目指す人に伝えたいこと
Q. Teach For Japanのフェローを目指す人へ伝えたいことはありますか?
私個人として、Teach For Japanを通じて2年間という限定的な期間、教育現場を経験できるのは、とってもありがたいと感じています。
教員免許がない社会人が教育現場に立つには、教員免許の取得から考えると、最短でも3-4年かかると思います。
しかし、Teach For Japanなら、臨時任用免許制度を用いて、現場に立つことができ、その経験をもとにしっかりとした目的を持って教員免許をとる道もあります。
また、2年間の赴任後のキャリアは、非常に柔軟です。
教員を続ける人もいれば、留学する人、起業する人、企業に勤める人など、教育現場で働くことが、次のキャリアへきちんと活かされることになります。
様々な仕事の経験を積みたい人にとって、非常に魅力的なシステムだと私は感じています。
また、2年間という限られた期間だからこそ、忖度を考えることなく、自分の思いを全力で表現できるとも思っています。
Teach For Japanのフェロー候補生となった後のことも話しておくと、候補生の中には現役の大学生からバリバリの社会人など、多様な人が混ざっています。
その中で、学生だから、社会人だからと、変な壁を作ることなく、「教育をよくしていきたい」という仲間意識を持って、年齢や肩書など関係なく、積極的にアクションをとっていくことをお勧めします。
社会人側からのコメントとしては、「ガンガン絡みに来てくれよ!」ってことですね!
まとめ
高橋さんは、「社会に自分の経験を還元したい。恩返しをしたい。」という、僕からしたら「あんたは仏かよ!」と思えるような素晴らしい考えを持って教育界に足を踏み入れていました。
高橋さんのように、教育の世界とは全く違う世界の経験を持った人がいるTeach For Japanのコミュニティ。
改めて、魅力的な場所だと思えました。
では、今回はここまで!
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!
では、また次回お会いしましょう!
[email-subscribers-form id=”1″]*Teach For Japanのフェローに興味がある方は、連絡をいただければ可能な限り知りたいことを共有したいと思うので遠慮なくご連絡ください!
⬇︎Teach For Japan創設者である松田さんの熱い思いについて知ることができます。
⬇︎日本の公教育が抱える課題について簡潔にまとめてあります。