こんにちは。
ごりぱちです。
ベトナム戦争について、皆さんはどのくらい知っているでしょうか?
僕の場合、「アメリカとソ連の代理戦争」というざっくりとした印象しかありませんでした。
広島に生まれ育った僕は、小さい頃から原爆や太平洋戦争について学ぶ機会が多かったので、ベトナム戦争にも興味があったものの、身近に学ぶことがありませんでした。
だからこそ、ベトナムのホーチミンを訪れた際には、必ずベトナム戦争博物館に行くことを決めていました。
この記事では、実際に訪れたベトナム戦争博物館への行き方・チケット購入方法・博物館を回ってみた感想・ベトナム戦争について思ったことなどをまとめています。
ホーチミンへ旅行される方、ベトナム戦争について興味のある方にとって、少しでもお役に立てると嬉しいです。
⬇︎ベトナム戦争博物館にも紹介されていた日本人カメラマンの方の本です。
⬇︎ベトナム博物館のあるホーチミンの観光にオススメの一冊です。
ベトナム戦争とは何か?
ベトナム戦争は、北と南に分かれていたベトナムで起きた内戦ですが、主な内容としては「北ベトナム軍」と、「南ベトナム軍・アメリカ軍」の戦いでした。
北ベトナム側の兵士数はのべ126万人、対する南ベトナム軍・アメリカ軍は200万人が戦争に参加したといわれており、約20年のうちに大量の死者・行方不明者を出した壮絶な戦争です。
一般的に開戦は1955年とされ、1975年4月30日に終結しました。
▶︎参照サイト
ベトナムは、1887年からフランスの植民地でしたが、第二次世界大戦後の1945年に、第二次世界大戦で国力が疲弊してベトナムを統治し切れなくなったフランスからの独立を一瞬果たします。
しかし、フランス政府はすぐに介入してくるようになり、1946年から1954年の8年にわたる内戦の末、北ベトナムと南ベトナムが成立します。
その後、北ベトナム・南ベトナムがそれぞれ統一への動きを見せますが、統一後にどちらが主権を握るかでまた対立。
その際、民主主義陣営のアメリカが南ベトナムを、社会主義陣営のソ連・中国が北ベトナムを支持します。
1965年に、アメリカ軍が北ベトナムへの攻撃を開始し、ベトナム戦争は泥沼化していきました。
結局、ベトナム戦争は北ベトナム(社会主義陣営)が勝利し、ベトナムは統一されました。
だからこそ、ベトナムの国名は、ベトナム社会主義国となっています。
▶︎安心できる?社会主義のベトナムの政治ってどうなってるの?
とにかく、近代のベトナムは、欧米列強に振り回され続け、戦争が続いてきた国なのです。
また、ベトナム戦争における民間人の死者数は、軍人よりも圧倒的に多く、アメリカ軍兵士の40倍にも当たります。
54万人の軍事要員を派遣した。アメリカ兵の戦死者は5万8000人。
うち戦闘中の戦死者は4万7000人。戦争での負傷者は30万4000人。うち7万5000人は、重度の身体障害者。
南ベトナム軍は、死者25万4000人負傷者78万3000人。
北ベトナム軍と人民解放軍の戦闘中の死者は100万人、行方不明者は30万人。ベトナム戦争における民間人の死者は200万人以上。
▶︎参照サイト
ベトナム戦争は、数百万人を巻き添えにした、非常に凄惨だった戦争であったのは、火を見るより明らかです。
ベトナム戦争博物館について
営業時間:7:30から18:30まで。定休日は特にないようです。
入場料金:15歳以上 - 40,000ドン(約200円) / 人
6-15歳まで - 20,000ドン(約100円) / 人
6歳以下 - 無料
*ホーチミンの移動には、Grab Taxiをオススメします。流しのタクシーはコミュニケーションが面倒くさいので。。。
▶︎Grabの使い方やクレジットカード登録方法!タクシー配車から決済までアプリひとつでできるよ
⬇︎ベトナム戦争博物館の場所です。街の中心部にあります。
⬇︎チケットカウンターでチケットを購入します。
⬇︎QRコードが印刷された紙を渡されます。これがチケットになります。
⬇︎QRコードを機械にかざし、博物館へと入っていきます。
⬇︎グレーを基調とした、ちっぱな建物です。しかし、どことなく暗い雰囲気を感じます。
ベトナム戦争博物館へ展示してあるもの
ここでは、非常に限られた写真だけ載せます。
気になった方は、実際にベトナム戦争博物館へ足を運んでみてください。
事前情報なく体験した方が、圧倒的に大きなインパクトを受けると思うので。
ここでは、必要最小限度の写真を載せています。
⬇︎ベトナム戦争で実際に使用された戦車や戦闘機が展示されています。
⬇︎アメリカ軍の戦闘機です。殺人兵器だと思うと、恐ろしい。
⬇︎枯葉剤が使用された後の森で、子供と犬が遊んでいる写真です。この写真の隣には、20年後の同じ場所で、大人になった少年の写真が飾られています。枯葉剤の影響で障害者になっていました。
博物館の中には、枯葉剤の影響で奇形児になったしまった子供・アメリカ軍によって虐殺されている村人・逃げ惑う民間人など、本当に心が苦しくなる写真が所狭しと展示されています。
広島出身の僕は、小さい頃から原爆資料館に行っていたので、ある程度グロテスクな写真は慣れているつもりでしたが、ベトナム戦争博物館の方が、よっぽどグロテスクで、戦争の悲惨さを訴えてきます。
⬇︎アメリカ軍の言葉も展示されています。
「全ての人類は、平等であり、自由や幸福を追求する権利を神から与えられている。」と書いてあります。
本当にそうなら、黒人差別もしないでしょうし、民間人の虐殺だってしなかったはずです。矛盾しか感じません。
博物館内には、ベトナムの民間人の遺体を笑顔で撮影しているアメリカ人や、虐殺寸前の民間人に対して、笑顔で銃を向けているアメリカ人の写真も飾られています。
博物館の中には、「KILL ALL, DESTROY EVERYTHING」という衝撃的なアメリカ軍の作戦も説明されていました。
「軍人・民間人問わず、動いたものは全て殺す」という作戦です。
あまりにも非人道的な作戦に、僕は恐怖心を覚えました。
アメリカ軍のこうした残虐な行為は、戦争犯罪として認知されています。
▶︎United States war crimes(日本語で、アメリカの戦争犯罪についての記述を見つけられませんでした。)
誰のためのベトナム戦争だったのか
ベトナム戦争博物館で、最も脳裏にこびりついたのが、北ベトナム軍に従軍するとある女性兵士の写真です。
まだ幼く、あどけなさが残る10代にも見える女性兵士が担いでいるのは、英語で印字された弾薬です。
写真には、「アメリカ軍と闘う北ベトナム軍は、アメリカの弾薬を使用していた。ベトナム戦争は、武器商人が儲かった戦いに過ぎない。」と解釈できる説明が記載されていました。
ベトナム戦争は、列強の欲望がきっかけとなって生み出されました。
ソ連やアメリカが、自分たちの覇権を争い、多くの民間人が犠牲になりました。
そして、戦争をすればするほど、世界に蔓延る武器商人が全ての利益を持っていきます。
悲惨な戦地で闘う人たちは、それぞれの正義のもとに、精一杯戦っていますが、
最終的には権力者や武器商人が最後の利益をさらっていきます。
それを考えると、僕は激しい怒りと、悲しみに包まれてしまいました。
ベトナム戦争博物館は必ず行くべき
ベトナム戦争博物館で話したアメリカ人は、こう語ります。
🇺🇸「アメリカ人であることが恥ずかしくなった。なぜいつまでもアメリカ主導で戦争を続けるのか。アメリカでは知ることのできない歴史を知ることができて、本当によかった。」
日本という、徴兵制がなく、70年以上戦争が起きていない、平和な国に生まれ育った僕たちですが、
平和な国に生きていると、そのありがたみを忘れてしまいがちです。
日本の戦争の歴史もさることながら、他国の戦いの歴史にも目を向けてみましょう。
平和のありがたさ、大事さ、戦争の悲惨さ、人間の残虐さなど、様々なことを学ぶことができます。
ホーチミンのベトナム戦争博物館は、日本ではなかなか見ることのできない、残虐で生々しい写真を見ることができます。
ホーチミンで、美味しいグルメや美しい街並みを満喫するのもありですが、
ベトナムで起きた悲惨な歴史に、目を向けてみるのも、ベトナムを理解する上で、非常に重要なことだと思います。
是非、ホーチミンを訪れた際には、ベトナム戦争博物館にも行ってみてください。
⬇︎ベトナム戦争博物館にも紹介されていた日本人カメラマンの方の本です。
⬇︎ベトナム博物館のあるホーチミンの観光にオススメの一冊です。
ホーチミンの関連記事一覧
⬇︎ホーチミンで美味しいお寿司が食べられる日本食レストランです。
⬇︎ホーチミンでカフェアパートについて紹介しています。
⬇︎ホーチミンでオススメの絶品グルメをまとめています。
では、今回はここまで!
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。
また次回お会いしましょう!
[email-subscribers-form id="1"]